Write to Do the Right Thing

I create things and write about them here as well as other stuff. Views are always mine.

Sweet stories 海の向こうの甘いお話

小沢健二は子供の頃から,岩波少年文庫から始まり,海外の物語を小さい頃から読んでいたらしいですが,あいにくぼくはそういうことはほとんどありません.少しそういう本を読むようになったのは,年を取ってからです.だから,海外の小説は数えるほどしか読んでいません.その中でベタ中のベタながら案外最近では読んでいる人が少ないのはこれでしょうか. 

愛の妖精 (岩波文庫)

愛の妖精 (岩波文庫)

 

 これは煌(きら)めくようなみずみずしい感性をした10代前半に読まなきゃ何も意味ない,的なことをいう人もいますが,時間があれば20代でも30代でも40代でも50代でも今読めばいいと最近考えるようになりました.

 ジョルジュ・サンドはフランスの作家ですが,ロシアの文豪・ドストエフスキーの本も上げておきます.大昔,『地下生活者の手記』とかソルジェニーツィンの『収容所群島』とか読んでいる人がたくさんいました.が,ぼくにはちょっとついていけない感じです.ドストエフスキーならまずこの本でいいと思います.

白夜 (角川文庫クラシックス)

白夜 (角川文庫クラシックス)

 

 ドストエフスキーの悪人ばかり出てくる小説に慣れている人は驚くと思います.こんな美しい話を書くのかと.

フランスの文豪・スタンダールも同様で,とても一般人はなかなか『赤と黒』とか読み通せません.そこで,おすすめなのは『ヴァニナ・ヴァニ』という短編です.

 ぼくは訳は読んでいない(原文を読まされました)ので訳文が読みやすいかどうか知らないのですが,ダイナミックで結構気に入ったのを覚えています.そろそろ引退しようと思っているので,そうしたら,こういう本の原書を読んだり,英訳を読んだりして余生を過ごそうかな,なんてちょっと思います.それまではアイドル(誰?)がこういう本を読んでもっと先に進んでいくことを祈ります.

The Basic of English 本当は英語力ゼロというのはあまりない

 この本で扱っている文法事項は本当に少しですが,実は本当に大事なのは最初におまけとして載せている「Lesson 0 5Ws & Howと意味順」の10ページです.本の作り上,最初にこれくらい触れていないと後で困ったことになるといけないのでこのページが描かれることになっているのですが,結果的にここに本質中の本質がまとまっていると思っています.

「意味順」で学ぶ英会話

「意味順」で学ぶ英会話

 

 この10ページが本当にわかれば,実のところ,時間をかけて自分なりにインプットを続けていればなんとかなるものです.やっているうちに,良いリファレンスも見つかるでしょう.でも,この10ページを超えた人というのは案外少ないのかな,と思っています.

もちろん,英語の先生とか英語をフツーに使っている人はなんでもないのでしょうが,この部分が体感・実感を伴なってわかるか,という部分をクリアーできなかった人が色々自分なりに努力をしたり,周囲の人からのアドヴァイスを聴いたりしても,なんとなく度の合わないメガネをかけている感が拭えないで苦しんでいるような気がします(気がするだけかもしれませんが…).

この部分を少しふくらませて1冊の新書ぐらいの本か雑誌の特集記事にして採算は取れなくてもいいから多くの人に触れる形にできないか,と思ったりしますが,まあ,ちょっと難しいかもしれないですね.

It depends. 品詞と文型の関係?

これはこの記事の続き的な話です.「まずは中学英語から」とか「文法の基礎がわかっていない」ということを英語の先生はよく云います.でも,中学英語というのは一体なんなのかはよくわかりません.

というのは,中学で1度は出会っている(はずの)英語というのは結構高いレヴェルのことがあるからです.ぼくは中高生の英語教育にはほとんど興味がないのですが,自分が書く初級者用の本を出すにあたって,現行の中学生用の教科書を少しみてみることがあります.各社何度や語彙・表現の選定にバラツキがあります.

で,学校の授業以外ではおそらくですが,フツーの中学生というのは,この前紹介した山田暢彦先生(アメリカ人,Nobu Yamadaとも名乗られるようです)の学研の教科書が学年別になっていてそういうのを勉強しているのでしょう.『くもんの中学英文法』もベストセラーですが.

中1英語をひとつひとつわかりやすく。(CD付き)

中1英語をひとつひとつわかりやすく。(CD付き)

 

最近では知る人ぞ知る大物が中学英語のやり直しの本を出したりしたこともあります(勧めている訳ではありません).

覚えやすい順番で【7日間】学び直し中学英語

覚えやすい順番で【7日間】学び直し中学英語

 

 ただ,自習じゃなくて,塾に行くと,『シリウス』だとか『新中学問題集』(今は別の名前になっているかもしれません)だとか学校の補助教材あるいは夏期講習・夏休みの宿題などで使われるような教材をやらされることになります.で,良くも悪くもこれが日本人の「学校英語=受験英語」の共通理解のベースはここにあるようです(だから,「中学校・高校の授業で教えられる英語の知識」と若干のズレがある).

こういう英語公教育のど真ん中ではなく周辺で教えられている英語知識に独自のものがあるのは良いかどうかはともかく確かだと思います.塾や予備校の経験者だと,誰もが身につけておくべき基本的な英語の知識として「品詞と文型の関係がわかっているかどうか」というようなことをいう人がいて,ぼくはのけぞるほど驚いたことがあります.これというのは,ネイティヴで書く英語に難があったり,する少なくとも初級を抜けた,TOEICで云えば600点あたりをクリアーした人が意識する点じゃないかな,と思うのですが.

5文型がいいとか悪いとかいう前に(ただ,今から書くことが初級者には5文型に引きずり込まずに「意味順」をという現在の考えにつながっているのですが),「品詞と文型の関係」がわかるには普通に考えて,その場で覚えたのではなく,ある程度,正しいセンテンスを覚えている(頭にストックがある)必要があります.それがないと,多分,「これはこの品詞だからセンテンスでこの役割は果たせない」ような説明はピンと来ないと思います.抽象的な文法ルールの理解というのは具体的な例文の中での「気づき」を必要とするので,ルールごとに要求されるインプットの質というのがあると思うのですが… 「あるルールの説明をして,それに合う例文を挙げる」という方法と「学習者がすでに覚えているセンテンスからあるルールの説明を理解させる」という2つの方法はどちらも有効なのであり,前者に頼りすぎると学習者はパンクするので,両方を適当に織り交ぜながら学習者が学んでいく環境を整えることを考えるのが大事だと思います.

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While I am working on galley proofs... こうしている間にも

自分がTOEIC本の校正をしている間にも新しい本やベストセラーの改訂版はどんどん出てきてしまいます.

この大きな総合対策本も改訂されます.これは直接この本の担当の編集者から話を聞いていたのですが,Amazonにすでにリンクがあります.

CD付・音声無料DL はじめてのTOEIC L&Rテスト 全パート総合対策

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 しかし,びっくりしたのはAmazonには載っていないものの,同著者があのロス・タロックさんとこんな本を書くんですね.

 

Less is more. 大きすぎる舞台の物語はつまらない

 よくpersuasive writing (opinion writiing, argumentative writing)と呼ばれる英語のライティングの手法で,「こう考えます.理由は3つあります.1つ目は…」というものの反動から理由は3つも要らない.1つでも2つでもとにかくまず理由を短いセンテンス(このことをtopic sentenceといいます)でビシッと書いてから.それをどれだけ例をあげたり,説明をしたりしながら展開できるかどうかが大事なんだ,ということをよく云う人もいます.そうかもしれませんし,違うかもしれません.

しかし,書く側からすれば,1つにまとめるにせよ,3つに選ぶにせよ,何かを削ぎ落とすことによって内容を磨く(その過程で却って足すものも出てきたりするのが不思議ですね)という線は変わりありません.

ところで,ぼくはスパイものの小説とかはあまり好きじゃありません.映画ならばいいのですが,小説だと読む気がしません.舞台が大きくなってしまうからです.そうすると考えようによってはどっからでも展開できる気になってきて,読んでいると落ち着かなくなってくるからです.

海泡 (中公文庫)

海泡 (中公文庫)

 

 推理小説では,暗躍する組織(「黒の組織」が出てくる漫画もありますね)とかが出てくるといかようにもプロットが展開できてしまうと面白みが減ります.だから,舞台を絞るのも小説を面白くするひとつの手だと思います.

で,ベストではないけれども,ぼくはこの本は結構好きです.主人公なんかは相変わらずですけど.

 

ああ,確か,『ぼくと,ぼくらの夏』のドラマ版は大沢健が主人公だったんじゃないかな.映画版は宅麻伸とか斉藤慶子とか蟹江敬三とかが出ている(誰も知らない俳優たち,かな).

What is the right thing, anyway? 結局何が正しいのか

この本は2年を待たずに増補改訂されています.ぼくはこの本を持っていないし,立ち読み程度に内容を把握しているに過ぎません.はっきり書いてしまえば,ぼく個人にとっては必要がない本です.高校などで習う「受験用英文法」に不適切な説明や足りない箇所があって補う,というような考え方は賛成なのですが,どちらかというとやたらと新しい文法用語を作り出してしまっているような気がするからです.一般的な学習者には『イメージでわかる表現英文法 (「英文法の本質」をビジュアルで解説)』の方がずっとわかりやすくて良いと思います.しかし,今日書きたいことは田中茂範先生の英文法の整理の仕方のものではありません.良い英語教材を作るために各出版社がしていた(している)のであろうことについて少し書いておきます. 

表現英文法[増補改訂第2版]

表現英文法[増補改訂第2版]

 

 ぼくが注目しているのは一番最初に書いた通り,改訂のペースです.通常の感覚でいうと,この改訂ペースは速過ぎです.もちろん,本の質を高めるにはそれぐらいのことをした方がいいのですが,コスモピアがどういう処理をしたかはしりませんが,もし,彼らが,新しい版を出すごとに古いものを市場に出回らないように廃棄処分しているとすればほとんど利益を上げていないことが推測されます.

それではなぜこうしているのか,というと田中先生のような一流の先生が本を書き続けるような環境を整えるのが公共善だと考えているからだとぼくは推測します.実は,コスモピアの前はずーっとアルクがこの役をしていました.

英語教育は文化・芸術の域にまで達しているものだとはぼくは考えませんが,ヨーロッパの芸術家や研究者が大昔から王様・貴族などのパトロンを見つけて優れた芸術や科学の発見を行なったのと同じ構図です.これはぼくの推測に過ぎませんが,研究社や講談社がケリー伊藤さんなども同じような感じだ(った)と思います.

ぼくは出版社がこうやって著者を育てていくことは大事で必要なことだと思いますが,同時に,かなり初期の段階でこういうように丁重に扱われる著者とそうでない著者が出てくるのもなんだかなあ,と考えることもあります.もし,そういうパトロンを見つけられなければ,抜群の企画力と営業力(最近ではセルフ・ブランディングというらしい)で次々と出版していかなければいけないのですから.晴山陽一先生のように,編集者出身だった人は売りどころがわかっているかもしれませんが,特に本来研究者の人はそういうの苦手だったりするので苦しいところですよね.で,例外として,高い語学力を持っている上に,自分から面白い企画をガンガン売り込んでいけるタイプの先生に高橋基治先生がいます.でも,こんな先生はわずかですよね. 

マンガでおさらい中学英語 英文法マスター編

マンガでおさらい中学英語 英文法マスター編

 

 

Only jocks to be blamed? 体育会系発想は運動部だけじゃない

最近こんな本が出るそうです.

殴られて野球はうまくなる!? (講談社+α文庫)

殴られて野球はうまくなる!? (講談社+α文庫)

 

 体育会系と云われてますが,実際のところ,無理に無理を重ねる努力を要求するのは,特に学校の運動部だけとは云えません.そう云えば,昔こんな記事を書きましたね.英語学習でも「千本ノック」という言葉が使われますが,基本の反復練習が語学には欠かせないということはわかりますが,個人が自分の意志でやるべきことを他人が強制し始めるとやっぱり違うな,ということになります.まあ,難しいですね.