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Write to Do the Right Thing

I create things and write about them here as well as other stuff. Views are always mine.

「2つの自分」を意識した英語トレーニング

以前の記事でぼくは、
ひとり言をいつもぶつぶつ云うなんて変だと思った人、あなたがそう考えるのはただの日本人だからです。実はアメリカ人はかなり頻繁にひとり言を云います。
と書きました。しかし、やっぱりアメリカ人にとっても人前で独り言をするのは恥ずかしいようですし、もうひとりの自分との会話にのめり込む ティーンエイジャーはカウンセラーが必要なこともあるようです。 ただ、このサイトをよく読んでみると、
"Should I do this? No, I don't think so. Are you sure? Well, I'm sure if you're sure-" "Who are you talking to?" Uh, oh. You've done it again. You were talking to yourself, and freaked out a passer-by. Have you ever been in this awkward situation? If so, read on.
のように、2つの人格(ego)が I を使っていますね。ぼくは心理学の専門知識はないですが、この場合は、ぼくが述べた「2つの自分」: ①本当の自分 ②客観的な自分 の場合とは違って、役割がはっきり分かれていないので、少し全体として不安定になるかもしれないですね。ぼくの考えでは、下(↓)に述べたとおり、②は客観的に①を観察し、管理する存在であり、自分を出さない、I を使わないのが安定した状態だと思います。 ところで、記事の最初でなぜかぼくはネガティヴなことを述べていますね。これを不思議に思われる方も多いかもしれません。なんでこんなことを最初に云ったかというと、ぼく個人としては、みなさんが本当に英語のスピーキング能力を伸ばしたいと思っているならば、いままで述べてきたようなアメリカ人の独り言を真似しながら、以下に述べるような方法を使って練習をしていただきたいと思っています。しかし、英語で考えられるようになること、英語がしゃべれるようになるということはある種の危険さを常に孕(はら)んでいる行為であり、少しそのリスクについてあからじめ考えて欲しいからです。 本当はぼくはこんなことは書きたくありません。ぼくは英語が好きで、できればみなさんも英語学習を楽しんでほしいと思います。ただ、英語で考えられるようになってくると、必ず「英語による思考では自明のことが日本語ではわからない」ということ、あるいはその逆で「日本語では自明の概念が英語に存在せず、かつ説明できない、あるいは英語話者であるときの自分としては受け入れられない」ということを何度か経験します。ぼくもこの状態を何度も経験しました。英語自身を嫌いになることはありませんでしたが、自分自身がいやになったり、自分をとりまく運命を恨んだりもしました。 ひとつの言語での思考様式を受け入れるということはこういうことを意味することでもあります。視野が広がるという意味ではすばらしいことですが、同時に現実的には一方の言語思考としての判断を非合理だと知りながら受け入れざるを得ない現実に出会うことでもあります。以下に述べる作業は、ある意味では自分の思考を限界ぎりぎりまで言語化することでもあります。決めつけるのはよくないのですが、日本人はこの作業に慣れていない人が多いのでそれがきついかもしれません。ただ、少し上で述べたティーンエイジャーのような情緒不安定な状態にはあまりならないのではないかと思います。なぜなら、あなたは常にa native speaker of Japanese としての第3の自分があるので、英語話者としての2つの自分に不安定さが生じた時は、第3の自分がバランスをとってくれるからです。 そろそろ本題に入りましょうか。いや、その前にこの言葉を皆さんに捧げます。
what can be said at all can be said clearly, and what we cannot talk about we must pass over in silence. -Ludwig Wittgenstein
さて、ようやく本題です。 1) 基本:自分を描写する
Q1. Tell me a little bit about yourself.(自己紹介をしてください) Q2. Describe your ordinary day.(典型的なあなたの1日を述べてください)
上の質問に英語で答えてください。普通に頭のなかで独り言をしはじめてください。この練習ができないと先には進めません。 気づいたと思いますが、普通に I を使うだけでいいです。おそらく、you を使う機会は見つからないはずです。このように事実を単に述べる場合は独り言であろうと「②客観的な自分」である you に話しかける必要はありません。 2) 自分の未来においてしなければいけないことを確認する 1日の予定をおおざっぱに確認するのは夜寝る前の人もいるでしょうし、朝コーヒーを飲みながらという人もいるでしょう。この予定の確認を英語で行ないます。
I am going to I need to I have to
などを使ってもいいんですが、ときどき自分が予定を守れるように云い聞かせるためには、
OK, Mike (=Your name), you're going to leave your office a little earlier today. And, don't forget to buy a bunch of flower. It's your first wedding anniversary.
という②→①の練習をします。 3) 自分に命令する 2) で慣れてきたら、今度は、もうすこしきつい命令をする②→①の練習をします。弱い自分に気づくとき、具体的には日本語で「~しなくっちゃ」「~したほうがいいかもな」と考えたとき、自分に向って命令を下します。
You should You ought to You must You have (got) to You'd better It would be better for you to... You may want to
表現としては上のようなものを使います。初めのうちは、主語を I にしたくなりますが、これも慣れです。同時に、自分の名前を呼び掛けてください。
You'd better hurry up. Or you'll miss the train.
ニュアンスの違いについては日頃から勉強しておきます。実用英語を少し知っている人は had better は「脅迫的なきつさ」を伴う表現だからちょっといけないんじゃないか、とか考えるかもしれませんが、この場合は構いません。何しろ自分が自分に命令する訳ですから。それに、②のほうが、①より権力的に圧倒的に強いのです。というかこういうアウトプットの練習を並行して行っているといままで無味乾燥に思えてきた文法の学習も楽しくなってきます。もちろん、動詞の原型で始める「命令法」も使えますね。 4) 自分を鼓舞する、なぐさめる 上の 3) の助動詞表現に加え、
You can
などが使えますね。また、
Don't worry. Come on! Calm down!
などの口語表現をまじえると英語っぽくなってきます。まあ、だいたいこのあたりができてくると英語学習としては合格なのですが、さらに高いレヴェルとして
英会話ヒトリゴト学習法

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  • 作者: 酒井 穣
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2008/10/17
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

5) 自分に質問して、自分で答える 『英会話ヒトリゴト学習法』の「実践編レヴェル3」(同書p.108)に近い方法です。同書の中ではビジネス上の問題を考えることになっていますが、もっと日常のことやプライヴェイトなことにも使えます。あるいは、現在の状況を確認するとかにも使えますね。いずれにせよ、かならず、②の冷静な自分に質問させ、①に答えさせるようにします。まあ、できればこんな感じで。
②: What's your problem? ①: Well, Yuko looked upset. ②: How was she? ①: She didn't try to talk to me, like,... she was kind of ignoring me. ②: Why do you think she was upset? ①: I don't know. ②: Well, I think you know. ①: Probably, I did something wrong. ②: Right. What did you do? ①: Let me think. No, can't think of anything. ②: Come on! How about yesterday? What did you do to her? ①: I went to a party with Yuko. Oh,... I met Saori up there. Since I hadn't seen her for a while, I was very glad, and then we had a long chat. ②: How was Yuko doing then? ①: Don't know. I forgot about her. I thought she understood. Saori was my ex, but you know, we are just friends now,... So,... ②: Isn't there any possibility that she's become jealous about Saori? ①: ...Oh, Yes. One time I was talking about Saori with her, Yuko was a bit strange. She goes,... ②: Okay, now you have the answer. So, what will you do? ①: Well, I'll talk to her and try to explain. Tomorrow maybe. ②: Do it right now. Call her on her cell. ①: Alright.
さて、続きです。話は大きくそれますが、profanities という単語をしっていますか。
[C usually plural, U] offensive words or religious words used in a way that shows you do not respect God or holy things      - Longman Advanced American Dictionary
あるいは、swear word という単語ならどうでしょうか。
a word that is considered to be offensive or shocking by most people      - LAAD
要するに、普通は云ってはいけない言葉ですよね。「このswear word を云う」をcuss (out), curse (out) という動詞を使うこともあります。みなさんも、fock, shet のような単語を聞いたことがありますね。(あ、書いてしまった……) こういう言葉は slang, idiom の域を超えるのでよほどのことがない限り使えません。ただ、ひとつだけ例外があります。あなたが独り言を云うとき、客観的にあなたを受け止めてくれる②に対してだけは使うことができます。 6) 自分の思いのたけをぶちまける このときもまわりに誰もいないか確認してくださいね。うっかりしゃべった swear words を聞いてしまった人が自分に向けられたと思ってショックを受けたら悲しいですから。 さて、何でこの話をしたかというと、この「①本当の自分」「②客観的な自分」を意識した独り言で①→②の最大の精神的効果は自分の感情をぶちまけることができることです。 英語世界において普通は profanities, swear words を使ってはいけないように、社会では自分をすべてぶちまけるというのは非常に危険な行為です。ただし、いつもいつも周りに合わせていたのではストレスがたまってしょうがなくなります。 英語を生み出す作業を繰り返していくと、具体的なもの、抽象的なこと、に関わらずかなりのことを言語化する習慣が身に付きます。あなたの英語が別にネイティヴレヴェルに達さなくても、日本語では普通表現しないことまで言語化できるようになります。しかし、そのことを社会通念上云えない、という事態に遭遇します。そのとき、この「②客観的な自分」にすべてをぶちまけるというのはものすごく英語学習を再び続けていく上で有効です。 別に swear words を使うことのみではないですが、内容的にも言語的にも云えないことを、頭の中で文句を云いながら昇華させてみてください。 やり方は書きません。自由にやってください。ときどき、you を使って「客観的なあなた」であるの②に呼びかけるのもいいですよ。 どこかで書きましたが、「嘘だろ?」とつぶやくときは、
You must be kidding. You gotta be kidding. Are you kidding?
がネイティヴが自然に使う表現だと思います。
Really? I can't believe it.
でも間違いではないのでしょうが。なんかぴんときませんし、
Is it a lie?
なんてやってしまったら、ずっこけます。 ……ということで、とりあえず、「アメリカ人の独り言」を真似しながらの英語学習法はとりあえずここまでということにします。英語運用能力の向上と自己管理を同時に行なう、というのがポイントで、この方法をうまく実行すれば英語力がぐーんと上がると同時に自分自身を客観的に見つめることができるようになると自負しているのですが、具体的な説明をするのには苦労しました。ぼくの筆力がなくて書ききれなかったことがあったら、またいつか書きたいと思っています。アメリカ人(というか欧米人)の思考回路には興味があるので、今後も研究を続けます。 長い記事になってしまいましたね。最後まで読んでくれた人に心からお礼を云いたいと思います。それではみなさんの英語学習がうまく行くことを祈っています。そして、ぼくも英語の学習を続けます。You gotta try harder. などとつぶやきながら(笑)。 おまけ こんなクイズをやってみると面白いかもしれません。http://quizstop.com/asktal.htm こんな本があることを知りました。安いし時間があれば今度読んでみます。http://www.amazon.com/What-Say-When-Talk-Yourself/dp/0671708821