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5文型考

日本人の書いた文法書は,必ず5文型について述べています.これは,東大志望の大学受験生に人気のある受験用英文解釈の参考書『英文解釈教室』(伊藤和夫著,研究社)はもちろん,比較的新しい文法書『表現のための実践ロイヤル英文法』(綿貫陽,マーク・ピーターセン著,旺文社)にもあてはまります. 勤務先で使っている教材の多くにも文法関係には必ず5文型を含んでいて,知っている日本人英語講師や英語教育関係者も重視しているようです. しかし,個人的にはこの5文型をかなり疑っています. たとえば, How are you?の答えとしてもおなじみの
1) I'm fine.
と云う表現ですが,これは,
2) I'm in good shape.
ともいうこともできます. ここで,fine = in good shapeといえます.しかし,この2つは文型が違うことになっているのです. fineは形容詞だから,構文を分析すれば,
1) I(S) am(V) fine(C).
です.それに対して,in good shapeのほうは,modifier(修飾語句)として扱われます.
2) I(S) am(V) in good shape(M)
これは,もっとわかりやすく,healthyという単語で考えても同じです.
I(S) am(V) healthy(C). I(S) am(V) in good health(M).
とすると,1)では,beの意味は「…である」であり,2)は「存在する」である.しかし,ぼくには同じbeであるとしか思えません. ここ何年か、この5文型という英語文法理論が怪しく感じられるようになってきました.実際に、英語を読んだり、書いたり、聞いたり、話したりするとき、これがじゃまをしているような気がしてなりません. かく云うぼく自身も、昔はこの5文型理論を使っていました。しかし、どこかピンとこないものを感じてました.大まかに英文構造をつかまえるところまではいいと思うのだが、人気のある『ジーニアス英和辞典』(大修館書店)を含めて、ある動詞の文型が決まっている、ように考えるのは違うように感じます. だが、受験だけではなく、実用英語の指導にまでこの5文型理論は及んでいます.しかしながら、どこか度の合わない眼鏡を無理やり英語学習者にかけさせているような気がします.以前,教材をつくっていてこんなことがありました.
All of our buses make passengers comfortable.
という例文を書きましたが、ネイティヴが
All of our buses are very comfortable.
に直しました.よくあるのですが,このパターンの文型を日本人は使いすぎるようです.そして,その多くはネイティヴにはかなりおかしいようです.しかし、これは、「make + 人 + 形容詞」の構文を教える練習だから、
Traveling on our buses makes passengers comfortable.
に直さなければならない、ということになりました.こういう作業をやっていると本当に5文型そのものをぶちこわしたくなったりします.まあ,5文型理論自体が発展してもっと矛盾のない万人にわかりやすいもの,そして願わくば日本人ならず世界の英語学者に優れた理論として受け入れられるものになってくれれば勿論それでもいいのですが…….
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