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Write to Do the Right Thing

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「ペラペラ」と発音は関係ない

いまだに、「英語ペラペラ」という云い方しますよね、それとも最近は、2回だった「ペラ」の数が1回になったのでしょうか。ぼく自身はあまりこの単語を使わないので知りません.一度、とんねるず石橋貴明がテレビで使っているのを数年前に聞きました.この英語「ペラペラ」に関して多くの人が誤解しているようなので書いておきます.

中身が「ペラペラ」だと皮肉を云う twisted な人は別にして、この「ペラペラ」は、固い言葉にすると「流暢」であり、英語にすると fluent(ly) でしょう。

さて、ところで、英語がペラペラだというと、発音がきれいなことを考える人もいますが、少なくとも言語学的には fluency とは、しゃべる速度を意味します。発音がネイティヴに近い、正確である、というのは、 fluency の反対語である、accuracy に属することです。

accuracy は文法、fluency は発音に関係すると思っている人は、意外と中学校や高校で英語を教えているような人でもいるみたいです。違います。原則、fluency は speed です。

原則、というのは一応違う定義もあるからです。これは聴き手から判断する定義です。もし、あなたを英語のネイティヴスピーカーが fluent だと判断したとき、原則として、その人はあなたの話す言葉(How you talk/speak)より話す内容(What you speak/talk (about))に集中しています。

もう一度復習します。

fluency (流暢さ)とは、

①ある程度の速さで話す

②聴き手はあなたの言葉よりも話す内容に集中していられる

この2つを頭に入れながら、自分の英語の fluency を高めることを考えると、どういう勉強をするかが見えてくるかもしれませんね。

一応、大まかには正しいことを書いているとは思いますが、専門的な資料を引用しながら書いた方が説得力があったかな、と思うので追加部分を書くことにします。

英語教育における基本的な言語学的知識を調べたり、確認するときには以下(↓)の本が便利です。ぼくは教科書として必要だったので、古い版のものを古本で大学の図書館で買いました。やっぱりマメに参照するとなると、きれいな方がいいですねえ。2,3年前に改訂版が出たと思うので、関心がある人はそちらをご購入ください(筆者註・後で気づいたのですが、さすがに大学院等で英語教育をやりながら、実際教えるような人でもないとこの本は必要ないかな、と思いました)。たぶん、フォントがきれいになっています。とくに繰り返し使う辞書・参考書の類は、長く付き合っていく上ではそういうことは重要かもしれません。あまり汚いとその本になかなか手が伸びないかもしれませんし。

Longman Dictionary of Language Teaching and Applied Linguistics [ペーパーバック] / Jack C. Richards, Richard W. Schmidt (著); Longman (刊)

さて、ここで fluency の項目を引いてみます。

In second and foreign language teaching, fluency describes a level of proficiency in communication, which includes:

a) the ability to produce written and/or spoken language with ease

b) the ability to speak with a good but not necessarily perfect command of intonation, vocabulary, and grammar

c) the ability to communicate ideas effectively

d) the ability to produce continuous speech without causing comprehension difficulties or a breakdown of communication

It is sometimes contrasted with accuracy, which refers to the ability to produce grammatically correct sentences but may not include the ability to speak or write fluently.

(p. 141)

いちおう、参考までにぼくがうまくない和訳をつけておきます。

第2言語もしくは外国語教育において、流暢さとは、コミュニケーションにおける能力の1レヴェルを意味する。その中には、以下の要素がある

a) 言語を難なく書いたり、話したりする能力

b) かなり上手にイントネーションや語彙、文法を使って話す能力、しかし完璧であることは要求されない

c) 考えを効果的に伝える能力

d) 理解に苦しんだり、やりとりが中断されることなく、連続した発話を生み出すことのできる能力

ときどき、正確さと対比される。正確さとは、文法的に正しい文を生み出す能力であるが、必ずしも流暢に話したり書いたりすることは要求されない。

確かに、b) の定義だと少し文法や発音も含まれるみたいに感じますが、a) は当然のこととして、大事な部分は c) や d) なんです。相手が苦痛に感じなければ、発音や文法の誤りは関係なくなります。それより、効果的に考えが相手に伝わったか、会話が中断されることがなかったか、のようなことが大事になります。

で、誤解のないように書いておきますが、別に fluency のほうが accuracy より大事とかそういうことが云いたいんじゃないですよ。ただ、fluency を正確な、ネイティヴのような発音と思っている人が少なからずいるので、それに異を唱えただけです。