Write to Do the Right Thing

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「塗り絵」の塗り方──はじめは薄く、何度も重ね塗りをする

BIG WAVE高校総合英語 [単行本] / 岡 秀夫, 能登原 昭夫 (著); 東京書籍 (刊) 桐原書店の『Forest』と同じような本。CDがついているから、例文を音声に合わせて暗記してしまうにはいいかもしれない。 ============================================= 過去の記事で学習目標を塗り絵にしてイメージしていくことの重要性は述べました. 塗り絵ごとの各項目を違う色のクレヨン(いや、別に色鉛筆でもマーカーでもいいのだが)で塗ることになるわけですが、塗り方にもある程度コツがあります. 最終的に、それぞれの項目の部分のマス(ところで、塗り絵の場合、「マス」でいいんですか? 日本語がわからない)がそれなりの濃さで塗られていればそれでいいのだが、挫折率を低くすることを考えると、かなり丁寧に少しずつ濃~く塗っていくより、薄くでいいのでマス全体をとにかく塗って大体塗ったところで重ねて塗りなおすやり方をお勧めします. 具体的に書くと、TOEIC400程度の人が、16章で構成されている上の文法書を仕上げることを仮定する(註・誤解のないように書いておきますが、別にこのタイプの構成の文法書による文法の習得をすすめているわけではありません.正直云うとむしろ逆です.あまり文法書による学習はそれほどおすすめしないし、やるなら Grammar in Use のような英語のワークブックがいいと思っています).まじめな人ほど、1章ずつ丁寧に完璧に精読しようとします.基本例文、文法説明の部分はもちろん、コラムとして書かれている文法事項、章の最後にある練習問題、すべて完ぺきにやろうとします. だが、そのやり方は残念ながら失敗する可能性が多いです.それより、さっさと最後までいったん行くのがいいです.たとえば、こんなやり方ではいかがでしょうか.
1)基本例文を音読する.なんか変だと思ったら、下に書いてある文法説明をテキトーに斜め読み.なんとなくわかる気になったら、次の項目の例文に映る.本編前の「英語入門・基礎の確認」から始めて、11章まで来たところでとりあえずやめる(12章否定、13章無生物主語の構文・名詞構文など初級者にはきつそうなので) 2)また1章に戻る.今度は、説明の部分を割としっかり読む.説明中の例文も音読.これも11章までやる. 3)章末のBasic Exercisesをやる.わからないところは文法の説明に戻る.これと並行して暇なとき、電車の中などで付属の暗唱例文集をある程度、頭に入れる練習をする. 4)Basic Exercisesをもう1度こなす.間違えた問題は繰り返しやる.12章まできたら16章も精読する.このExercisesはやらなくていい.引き続き、暗唱例文集を暇なときに、覚える練習をしたり、日本語を見て英語にしたりする練習をする. 5)文法項目別になっているTOEIC用の文法問題集をやる.この際、必要に応じて、いままでやってきたところを熟読する.よく間違える項目の英文は書き出して、何度も音読して覚える. 6)折にふれて苦手な項目を通読.あるいはわからないところが出てきたときに辞書がわりに使う.
で、ここまで具体的に述べる必要もなかっし,あくまで1例にすぎないのですが、要はなるべくさっさと最後までやることで勉強する内容(ここでは英文法)の全体像をつかむことが最初から細かいことを覚えるより重要なのではないかということです. このことは塗り絵のイメージに戻せば、マスの中にさらに小さいマスをつくっておくようなことです.これがあるとより塗り絵行為がスムーズに行きます. ……とここまで、書いてきて,これでは教材などを何度も復習することが大事と云っているに過ぎない、と解釈されるような気がしたので、言葉を補うことにします. 確かに同じ教材を何度も何度も復習して完璧にするのはすごく大事ですが、ここで書いていることはどちらかというと1回目に教材(学習)を本格的にするまでに0回目ともいえるいくつかのステップが大事、ということです. 人間全く新しいことを学習することは困難です.たとえば、全然知らない英単語がいくつも並んだ英文を暗記するとか.しかし、1つくらいならそれほど難しくありません. また,つまり何か関係したこと、自分の知っていることにからめると学習というのは割とスムーズに行きます.だから、新しい教材をしっかり最初からやる前に、ムラがあってもいいから、適当にほんのちょっとだけ知っている部分を作っておくのです. すでに知っている知識というのが「ふるい」の目のようなものなので、それに新しく入っている知識が引っ掛かってくるようなイメージで学習を考えるといいと思う。これをschema theory(スキーマ理論)という。写真参照 schema.jpg だから、最初にざーっと全体像を把握することは「ふるいの目」を作るような作業です.これをあらかじめしておくと本格的な学習が割と楽に行きます. 厳密に云えば,何度も復習するというのは、このあとの本格的な学習のさらにあとの作業を意味するはずです. ============================================== 参考文献 Manzo, A.V., Manzo, U.C., & Thomas, M.M. (2005) Content Area Literacy: Strategic Teaching for Strategic Learning, 4th Ed, John Wiley & Sons, Inc. Content Area Literacy: Interactive Teaching for Active Learning [ペーパーバック] / Anthony V. Manzo, Ula Casale Manzo, Ula Manzo (著); Merrill Pub Co (刊)