Write to Do the Right Thing

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Schema theoryを応用してのリスニング上達法

schema theoryについてぶっきらぼうながら述べここでは、この「自分のprevious knowledgeを応用する」という観点を応用して、リスニング能力を高める方法について述べます.ちなみに、どうでもいいことだが、schemaの複数形はschamataです.ぼくが愛用するLongman Advanced American Dictionaryではschamasも載っているが、こちらは聞いたことがありません. それはともかくリスニングについてだが、リスニング能力といっても主に2つに分けられます.
1) Top-Down skills 2) Bottom-Up Skills
リスニング用のよくできた学習教材はたくさんありますが、ほとんどはこのうち2)に対応したものである。Bottom-Upというのは、細部から全体へ、という流れどおり、細かい音を正確に聴きとる能力が全体に英語のリスニング理解力に貢献するという考え方です. だから、個々の母音・子音の発音に気をくばったり、音の連結やイントネーションを学ぶのはこれに該当します.dictation, shadowingといったリスニングの王道ともよばれる学習法もおおまかにはこの能力の向上を理解したものです. これに対して、1)Top-Downというのはあくまで、全体のおおまかな内容を理解する能力です.この能力は非常に大事なことです.相手が云ったことを1字1句再現するようなことは求められません.が、繰り返しますが、この力を伸ばすことを意図して作られた教材は少なくとも日本で作られたものではほとんどないし、このことの伸ばし方をきちんと言及する人はあまりいません.(註・ここまで述べてきたが、Listening SkillsがTop-Down/Bottom-UPに分けられることはSecond Language Acquistion Theoryの中にきちんとあるので専門家は知っているはずである) 回り道になってしまうが、ここでなぜその教材が少ないのかを書きます.それはおおまかに2つあると思います. (1) 教材作製者側からするとものすごくつくりにくい まあ、できるだけさっさと作って売りたいのが、製作者側だから当たり前。それより大事なのは、 (2) そんなことを習わなくても無意識にできてしまう人がかなりいる 乱暴な云い方をしてしまえば、いわゆる「頭のいい人」は練習なしでそれができてしまうのです.頭がいいといってもいわゆるIQそのものが高いとか記憶力がいいとかいうこととは少し違います.ビジネスでできる人が備えているような頭のよさ。論理的思考力とか問題解決能力とか、critical thinkingとかよばれているもの。これを兼ね備えている人は別にたぶん練習はいりません.こういう人は語彙や文法・発音といったBottom-Up Skillsを身につけるだけでさっさとどんなリスニングでも理解できるようになってしまいます. Doogie Howser MD: Season One [DVD] [Import] / Neil Patrick Harris, Max Casella, Belinda Montgomery, Lawrence Pressman, Mitchell Anderson (出演); Betty Thomas, Bruce Seth Green, Charles Haid, David Carson, Gabrielle Beaumont (監督) こう考えるとある程度悲しく思う人もでてくるかもしれません.英語は語学で、数学とかとは違って、実践をつめばできるようになると思っていたのに、結局頭のいい人が有利なのかよ、と.ぼくの考えでは、やはり頭のいい人のほうが、Bottom-Upをしっかりやった限りにおいては、英語力においてもやはり効率的に能力も伸ばせるのだと思います.しかし、Top-Down Skillsは訓練次第で伸ばせるものだと確信します. さて、そこで英語リスニングにおけるTop-down Skillsとは何か、そしてそれをどう身につけるのか,を書きます. 1. 英語のスピーチにおける構造を知る、そしてそれに注意を払って聴く習慣をつける 英文法の授業では英語のひとつの文に対しての構造を分析するということはするが、スピーチ全体の構造にはあまり意識しません.しかし、きちんとしたネイティヴスピーカーがおしゃべりではなくある程度まとまった内容を話すときは、それなりの構成で話しています. 多くは書きませんが、おおまかには口語英語で話しているとはいえ、ライティングの模範的な文章とかなり近いと考えてかまいません.最初にtopic sentenceにあたる云いたいことを述べて、理由や背景、補足説明をあとにつけています. 2. 自分がそのリスニングの内容についてあらかじめ知っている知識を応用する さて、長々と書いてきたがいいたいことはこれです.ここでschema theoryの核である「previous knowledgeを適用する(apply)」という部分が使えるのです. 長めのリスニング素材でにタイトルがあったり、最初の方で何について述べるか云っているスピーチを聞くときは、それを聞いた時点で自分がそれについて何を知っているかを思い出し、そのことと同じようなことを云っていないか確かめるのです. 最初は、聴きながら、そのことをすることはできないので、CD Playerなどのpose機能を使って音声をとめて、内容について知っている英単語(ぼくは英語で書くことをすすめるが人によっては日本語のメモでも可)を紙に適当に書き出します. 終わったところは再度、音声の続きを聞いて、自分が走り書きした内容について何か云っていないかを聴きます. この作業をしつこく繰り返しやる(註・もちろんのことながらscriptをさっさと見たりしてはだめです。何の練習をしているんですか? Readingですか?)とTop-down skillsがぐっと伸びます. こんなことをやっていると正確に聴き取れなくて、いい加減に勘で聴き取ってしまうのではないかと思われる人もいるかもしれません.あなたの云う事は半分当たってますが、半分間違っています. なぜなら、ぼくはBottom-up Skillsがいらないなんてひと言も云っていません.どっちが大事か、という話じゃなくて、どっちも大事なのです.両方が身について初めてりっぱなlistening comprehensionの力がついたと云えるのです. 両方を同時に行う練習方法もあります.たとえば、主にBottom-upを鍛えるshadowingでも、長めのスピーチについて行なうときは、その構成を意識して行なえば、さき(↑)ほど書いた、「1. 英語のスピーチにおける構造を知る、そしてそれに注意を払って聴く習慣をつける」練習になります. また、schema = previous knowledge自体が、いま現在持っている語彙・発音・文法などのことも少なくないので、その場合、いまの英語力をそのまま使うという極めて正当な英語学習の練習なので、Top-down skillsの練習をいい加減なカンを身につけることと勘違いしないことを強く書いておきます。 このことに関して,実際にTOEIC指導をしている優秀な英語講師の方から次のようなコメントを戴いたことがあります(Azuriteさん、ありがとうございます).
社会人のTOEICクラスを担当していますが、リスニングに苦戦されている方が、とても多いことを実感しています。レッスンでは、設問文と選択肢(のパターン)にフォーカスしたり。個別には、Repeating や Shadowing を重視した学習アドバイスを与えたり。(中略)「Top-down」的なアプローチが弱い自分の指導内容に、気づくことができました。 一方で、TOEICのPart4は、問題本文が読まれる直前、ナレーターが「Question 71 through 73 refer to the following xxx.」と、スピーチのタイプをわざわざ読み上げてくれます。このことと、outrageous2007さんが本記事でおっしゃる「schema theoryの核である『previous knowledgeを適用する(apply)』という部分が使える」という部分を、上手く結びつけて、より有機的なレッスンが創り出せるような気がします。まずはPart4のパッセージ構造を調べてみて、何かヒントが見つかれば、Handouts にまとめるなどして、次のレッスンで活用してみます。
おそらく、ListeningのTop-down Skillsがまだ身についていない人にとってPart 3, Part 4は難関でしょう。 頻出トピックごとに「どのような情報が話されるか」「内容を理解するのに必要な情報は何か」「以前似たような問題を解いたときにはどんな内容だったか」などを実際のListening以前にQuestion-Answer Sessionにするとprevious knowledge (= schema)が刺激され、非常に効果的だと思います。ついでになら、これを英語でやれば英会話の練習にもなります。 Listening のTop-down Skillsとは多少離れますが、設問ごとの解き方(解答技術)を確認するのもschema theoryからすると非常に有効でしょう。たとえば、同じクラスで類似の問題を解いたときの解法を思い出して、そのときはどうやって、今度はどうする、などを訊いてみるのもいいと思います。 さて、ここで悩んでいたのは、いわゆるreading ahead(先読み)をすることは、Top-down Skillsの習得として有効かというところです.いろいろ考えたのですが,現在ではぼく個人はreading aheadはいらないのではと思っています.そして,それではどうするのか,という問いに応えようと思って書いたのが,以下の本です.いま書いている本でもおそらくreading aheadをしろ,とは書かないでしょう(必要ない,と云っているのでしてはいけない,と云い切るつもりはありません). TOEICⓇ TESTおまかせ!650点  (ユーキャンの資格試験シリーズ) [単行本(ソフトカバー)] / Yosuke Ishii/Vickie D. Winston (著); ユーキャンTOEIC(R)テスト (編集); 自由国民社 (刊) TOEICⓇ TESTおまかせ!650点  (ユーキャンの資格試験シリーズ)