Write to Do the Right Thing

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They won't shop at Aldi.  「弘法筆を選ばず」はウソ

Twitterで触れたWorld Book Dictionaryという辞書についてちょっとだけ書いておきます.実はぼくは大昔,外国語辞書のデータをつくる会社にいました.そのときWorld Book Dictionaryを実際手に取りました.

ネイティヴ用の辞書としてはアメリカのものでは,Merriam-Webster's, Random Houseなどが有名ですが,これらの辞書はまあ普通の辞書です.日本の辞書に載っていない語があったら,引くこともありましたが,ノンネイティヴの私たちにはやや,ここ例文があればいいんだけどなあ,と親切でない部分がいろいろ目につくことがありました.

しかし,World Book Dictionaryはアメリカのたぶん教育熱心な家庭で子供に勉強してほしいなあと買ってあげたり,学校の図書館に置いてある類の学習辞典なので,収録語数の多さ以上にノンネイティヴでない私たちにもいろいろ勉強になる点が含まれています.

たしか,この本はケリー伊藤さん(テリーではないですよ)が勧めていたと思いますが,欲しいなあ,と思って,手に入りにくいなあ,と感じていました.確か飛田茂雄さんが書かれた本でもこの本に触れていました.

で,決定的だったのが,その頃たまたま時間があって手に取ったNHKの英語テキストか何かだったと思いますが,松本茂さんが読者からの英語の質問に答えるという記事を図書館か書店で立ち読みしていて,その質問に答えるときにWorld Book Dictionaryからの引用をしてたのを見たときにハッと思いました.

「できる人はいい道具を使っている」

…という当たり前の真実を.もちろん,ケリー伊藤さんも飛田茂雄さんも松本茂さんも十分な能力と大変な努力をして英語力が身につけたのだろうと思います.だけど,同時にそういう人が普通の人ではもっていないような道具を持っているという点も極めて大事なことです.

一流のプロ野球選手は,スポーツ店で野球好きの人が買うグラヴよりいいものを使っています.だから,一流まで行かなくてもできるようになりたいなら,ポイントポイントでいい道具を使っていく,という視点は大事だなと思います.

勿論,上から下までシャネルで固めるような,似合ってもいないのに高級な使いこなせない道具を買い揃えてもしかたないのですが,本当に大事なものにはお金を使う,ということをしないと実力はつかないし.

同時に多読と再読 - 英語教育の明日はどっちだ! TMRowing at best

という松井孝志先生の記事で,

英文ライターを発掘し、育成するということを、日本の英語教育界はあまり考えてこなかったのではないか

という部分にもつながってくる話です.結局,「価値」にお金を払う,ということを日本人がしない限り,英語の実力は上がらないと思います.

確かに,初級者には商品価値が解らないという部分もあります.手前味噌で恐縮ですが,ぼくの本

TOEIC TEST きほんのきほん )も残念ながらなかなか初級者には手に取ってもらえません.現場の先生たちからは好意的な評価を戴いていますが,できれば「価値」を伝えて戴いて初級者の手にもっと渡ればいいな,なんて思います.