Write to Do the Right Thing

I create things and write about them here as well as other stuff. Views are always mine.

Express Yourself Logically in English 『英語スピーキングルールブック』まえがき

www.amazon.co.jp

論理を学び表現力を養う 英語スピーキングルールブック 』(テイエス企画)から出します.
 
こちらの「まえがき」を公開します.ただ,出版社に送る前のものなので少し表現が違うかもしれません.
 
「あなたは英語ができますか」というので最もよく使われる表現は Do you speak English?だと思います.Are you good at English?とはあまり云いません.このことは一般的に 「話す能力」が個人の英語力を判断する上でかなりの基準になっていることを示しています. 
 
もちろん, 「話す」だけが英語力ではありません.あまり 「話す」のが得意でない人も,取引先とのメールなど 「書く」ことでのコミュニケイションをする人もいれば,英語の文章を正確に読んで,英語のできない人のために翻訳している仕事をしている人もいて,彼らの英語力が否定されることにはなりません. 
 
しかし,同時に 英語が話せたらいいな」と素朴に考える人がたくさんいることもそれは事実だと思います.最近,英語教育改革のニュースが話題になることがありますが,その発端はこういう素朴な庶民の声を受けてのことでもあるのだと思います.問題は,残念ながら現在のところ 英語を話したい」という人に対して, 話すにはどうしたらいいか」が丁寧に説明されることはあまりありませんでした.英語を話せるようになりたいという学習者に対してありがちなアドヴァイスは 「話す機会を増やすこと」 「語彙・文法・発音を身につけること」 「シャドウイングや音読・暗唱をすること」などです. 
 
確かに,Practice makes perfect.という言葉が示すように実践は大事です.しかし,そういう場にでても何も話せない人,語彙・文法・発音を磨く練習をしたのに,シャドウイングや音読・暗唱をしているのに,なかなか実際の場面ではうまく話せないという人はたくさんいます.その人たちはどうしたらよいのでしょうか. 
 
本書は,そのような学習者の疑問に真正面から答えようとしました.語彙・文法・発音といった要素ではない,適切な場面で自分なりのセンテンスを 「つながり」と 「まとまり」のある発話にして,相手とのコミュニケイションを計るにはどうしたらいいのか,ライティングを口から発することとスピーキングはどのように違うのかを丁寧に説明しました.なかなかそういう本はこれまでなかったと思います. 
 
この難しい試みを実行に移す作業には予想外の時間がかかってしまいました.本書の執筆をご提案いただいたテイエス企画の関戸直衛氏,編集担当者だった柳澤由佳氏,適切な英文を検討する上でいつも示唆に富むコメントをして戴いたMichael McDowell氏,文章構成の論理チャートを入れる上で貴重なヒントを戴いた大田尚志氏に感謝します. 
 
本書が少しでも読者のみなさんが英語で話すときの苦労を和らげることを願ってやみません. 
 
Yosuke Ishii