Write to Do the Right Thing

I create things and write about them here as well as other stuff. Views are always mine.

It is out now. 『「意味順」で学ぶ英会話』刊行に際して

「意味順」で学ぶ英会話

新刊『「意味順」で学ぶ英会話』がAmazonで購入できるようになりました.京大の田地野先生の「意味順」に基づく基本文法事項の学習と自然な眺めダイ アローグを使ってのやり取りの観察,その後会話を口頭で完成させるエクササイズをつけました. すべての学習者/読者を満足させるのは無理だと思いますが,よく指摘される「意味順」各スロット内の「かたまり」の語順を含め入門者にもわかりやすくした つもりです. また文部省の教科書とは違うので学校用ではない面白い会話や例文を心がけました.楽しく英語を勉強したいという人にも喜んで戴きたいので.

目次はここでみることができます.

 幅広い英語学習者に使って戴けたらと思いますが,英語力をつけるために敢えておせっかいなことを作り手から述べさせて戴けるなら,ある程度基本知識に自信のある人は『会話に必要な「つながり」と「まとまり」』を,本当に「英語ができない/苦手」でゼロからのつもりで学習したい人はLesson 0をじっくり読んでください.

これらは全部ぼくが書いた部分です.

Lesson 0は英語ができる人や先生からすると「何だこんな当たり前のこと」を「書き方が不正確」と思うところです.でもそういう人のために書いたわけではないのでご容赦ください.おそらくつまづいた人の悩みはここにあるのかな,と思って書きました.この部分はあまり目立たない部分ですが,文法が重要という人もとにか く間違えを恐れず実践が大事と考える人(どちらもある意味正しく間違っているとぼく個人は思います)が難なくくぐり抜けるので見落としがちな部分です.Lesson 0をかなり丁寧に読んでください.それでもよくわからないかもしれませんがそれは構いません.Lesson 1に進んでください.でも,何か疑問に感じたら戻ってきてください.

「つながり」と「まとまり」についてですが,一見,これと「意味順」は確かに関係なさそうです.でも,ぼくはそうではないと思っているんですよね.「つながり」と「まとまり」の最小単位であるセンテンスの捉え方に対するシンプルにして深いモデルである「意味順」の理解の浸透度はまだそれほどでもないようだな,と思ってはじまったのが『「意味順」で学ぶ英会話』の企画だったので.

ただ,ぼく自身が常に考えているのは,インプットを処理する自分なりの英語のOSを育てていくことで(云うまでもなくそれはアウトプットの質に貢献します)あり,「意味順」とか「つながり」「まとまり」とかはそれを可能にするための手段に過ぎません.

云ってはいけないことかもしれませんが,「意味順」も書籍で提示できることは限界があって,学習者がこのモデルを自分のOSとして使って育てないといけません.さらに,よく云われるように「意味順」も完璧なモデルではありません.「そもそもすべてと呼べるものなどない」わけです.たとえば,良く云われるように意味順のスロットごとの語順なりかたまり意識は育てられないという現場の英語の先生の指摘も知っています.あえて超初級者なのに5Ws+Howを英語にすることにこだわったのもそういう点を一応アタマにあるけど,段階を応じて細かい点にも目を向けられる ような環境がある限り,理解が出会った英語の全てのに注意が行かない点を糾弾しすぎないのもありかな,とぼく個人は思っています.

 ぼくが5文型にかなり批判的ですが,あの理論がそれぞれの文型ごとの文のストックがある人には明晰に見えるけど,そうじゃない人にはそんなにわ かりや すくないわけで.じゃあ,意味順はどうなの,と云われると,実際英文を生み出す作業になってくると,それぞれのスロットごとにストックが それなりにないとやっぱり苦しいはずです.

じゃあ,同じじゃん,と思うかもしれないが,1つ(ただぼく個人はWho Does What, Who Is Whatの2つに近い)と5つは違うし,何よりスロットごとに入る要素を眺め較べていく過程が構造よりも意味のほうがいいかな,と思っているわけです.

あくまで,OSとして「よりまし」なものを進めているだけに過ぎません.