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Define what is taught at middle school 中学英語って何?

 

マンガでおさらい中学英語

マンガでおさらい中学英語

 

『プレジデント』誌の特集に掲載されたことは先日述べた通りですが,同誌同号には400点台,500点台の学習者を対象とした他の方たちのアドヴァイスも掲載されています.面白いと思うのは,小石裕子先生も*「やっぱり中学英語なんですね」,土屋雅稔(つちや・まさとし)先生も*「中学英文法の復習をやりましょう」というコメントが載せられています.

おそらく「中学英語」をしっかり身につけることは大事なのでしょう.でも,「中学英語」というのが何を指すかは実はよくわからないのです.

まあこういうことを書くと嫌われそうだか「中学英語」というのがまだ定義してない使う側からみると都合よく使えるマジックワードであるような気がします.出版社としては本を商業的に成功させたいのでそれをタイトルにするのは当たり前のことです.でも,人は定義できない目標は達成できないので少し考えてみることにしましょう.

さて,専門家も含めて,多くの人が『中学英文法で大学英語入試は8割解ける! 』(アルク選書)という本をよく引用されていて,そのことは必ずしもぼくは悪いことだとは思っていませんが,一応語彙の問題は差し置いて考えても,テストで使われている文法事項がすべて中学で習うとされている構成されていることと,中学で習うとされている文法事項の習得を問う問題になっているかは少し違うことは注意したほうがいいと思います.例を挙げてみます.

Chika ------- beautiful.

(A) is

(B) were

(C) are

(D) does

これは確かに中学1-2年生でもしっかり勉強していればできる問題と云えます.でも,この場合はどうでしょうか.

Unlike other business executives in Japan, Chika Hayashi, president of Double Knockout, Co., ------- rather lenient with her employees who have made mistakes.

(A) is

(B) were

(C) are

(D) does

 問われている文法事項はまったく同じですが,別の部分で複雑な文構造が問われていれば,すぐに解答できなくなるのではないでしょうか.ちなみに,他の要素を無視して空所の前後と選択肢だけを見て解答するというのはTOEIC Part 5で使われるテクニックのようですが,実はやっぱりある程度できる人じゃないとこのテクニックは使えないんじゃないかな,と思っています.

あと,Remedial教育とかNo child left behindという考え方は悪くないけど,どのようにやるかっていうステップを考えていないと学習者に苦渋だけ与える気がする.中学英語が基本という考え方と中学英文法ドリルをできるようになるまで永遠にやらせるプログラムを組むのは違うのではと個人的には感じます.

そして,学習者のために『プレジデント』誌のインターヴューの際,名前を挙げようか迷ってやめた本を挙げておきます.それが冒頭にあげた(↑)高橋基治先生の本です.高橋先生は英語教育学のマスターをお持ちでありながら,どちらかというと英語より試験ができる方法を提示してきた印象があるだけに今回どういう本を作ってくるのか興味があったので読みました.明らかに『みちこさん英語をやりなおす (am・is・areでつまずいたあなたへ)』に影響を受けて出された本だと思いますが,運用能力が高くTOEIC専門家として有名な先生が共著なので語学的に学べる部分も多いです.特に,英語を学ぶ上で意識すべきこととして,日英比較よりも,日本語でのものの見方を英語でのものの見方に変える,という考え方が自分は気に入りました.文型の説明は「意味順」ファンとしては語順にフォーカスして欲しかったのですが,期待以上の出来で勉強になったことを書いておきます.

一応,記事から引用していますが,インターヴュー記事なのでお2人がどのような表現を実際使われたは知りません.

で,ただ,「中学英語で英会話」ができるようになりたい,という人にはもちろん『「意味順」で学ぶ英会話』をお勧めします.この本の仮想ライヴァルとして山田暢彦先生の『どんどん話せる 驚異の中学英語』あたりを考えていたのですが,『プレジデント』誌のインターヴュー記事のおかげでぼくらの本のほうがAmazonでは売れているようで驚いています(真剣に書いてるわけでなく人生「勝ち負け」だとは思ってないのでご心配なく).