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Write to Do the Right Thing

I create things and write about them here as well as other stuff. Views are always mine.

Only concrete steps will help you move on. 冷たいようですが

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図解 英語基本語義辞典

図解 英語基本語義辞典

 

 英語教育や英語学習に関心を示す人というのは,ある程度政治・社会に関心があるようです.英字新聞を読んだりするからかかもしれません.ただ,政治的な立場としてみんな同じわけではなく,急進リベラルからかなりゴリゴリの保守の人までいろいろです.日本国憲法を引くまでもなく個人には思想・良心の自由が与えられるべきなので,ぼくはどの立場の人も尊重されるべきだと思います.

ぼくが奇異に感じるのは,モノ云う英語学習者や英語教育関係者の皆さんが,ある考えを実現させたいときに,必要な手続きを踏まずに「自分の考えは正しいのにどうして受け入れられないのだろう」と文句を云っていることです.まあ,目的がネット上で何かを云うことでスッキリしたい(=自分が発言をすること自体が価値がある)ならそれでもいいでしょう.「なんでXX党の政策はダメなのに応援する人がいるんだろう.OO党の方が正しいのに.ブツブツ」と云ってはいても,実はXX党やOO党のいずれが政権を握ろうと対して変わらないと根っこでは思っていて,自分の書いたPostやEntryに「Like!」的なものを誰かにクリックしてもらえさえばいい,のと同じことです.

もちろん,大きな英語教育改革的なことを特に有名でない1個人の発言がすぐ世の中に受け入れられるというのは難しいでしょう.それでも「よりまし」(=実現の可能性をわずかばかり高める方法)は存在するのですが,それにはここでは触れません.それよりもっと具体的なことをひとつ実現につなげることはある程度あるのでそれについて書いておきます.

Twitterをやっていたころ(それほど前ではない…),謎に思うのは,ネット上で「知る人ぞ知る名著」である(らしい)教材が紹介されるとそれを何人かが購入する,て値があがる,ということを嘆いていた人たちがいました.個人的にはよく解らないんですよね.いや,「高くなってしまった.がっかり.買えない.あきらめよう」なら解るんです.「いま売っている本を紹介してほしい」と教材に詳しい人にいうのも解らないですが,もっとわからないのは「いい本だから学習者の手に届くようにしてほしい」というよなコメントです.

かなりキツイ云い方になるなら「自分でやれば」と思うからです.ある本が売れなくて,出版社が増刷をやめたのは市場での戦いに敗れたからです.それは,もしかすると世の中の人が見る目がなかったからか,出版社の判断が早すぎたからもしれません(いや,「かもしれない」じゃなくて「です」と本当は書きたいのですが,2度ほど自分の本を絶版にさせているダメ著者としてはたぶん反省することも必要なのでこう書きます).でも,それを嘆いても自体は変わらないわけです.もし,再び市場に戻すならば,復刊というステップを踏まなければいけなくなります.

で,本当に失礼なことを書きますが,Twitter程度で不特定他者に向かって「この本はいいのに.なんで売れないんだろう」と匿名の人が文句を云ってもまずそれを見たこころのやさしい,しかも出版社内で発言力のある凄腕編集者がWhite Knightのごとく「弊社で復刊します!」なんてことにはなりません.具体的に,単純に考えても

❶自分以外にもたくさんその教材を欲している人がいることを示す

❷著者および元の出版社に伝える

❸元の出版社から出せない場合,他の出版社を探す

この程度のステップはあるのに❸は難しくても(でも,方法がまるでないわけではないですよ.もしTwitterをやっていて,語学書の編集をしているフォロワーさんがいらっしゃったら,その人にDMを送ってみるとか)❶❷は誰でもできるはずです.これすらしないのがちょっと解らないです.これがいやなら,絶版・レア本を皆さまの投票で復刻 復刊ドットコムというサイトもあるのでここに登録してみてはいかがでしょうか.ネット上に文句をいう時間があれば,そういう作業を本当はするべきです.少なくとも復刊させる確率は10倍以上は上がるはずです.文句を云う人はこういう基本的なステップを嫌がります.書いているのは,ぼくのような著者たちはこれをすることができません.他の人の本の復刊企画を自分の通そうとしている企画を取り下げてもらってまで出版社にアピールすることは難しいからです.

ちなみに,この記事のてっぺんに挙げた本の場合,出版社にコンタクトをしても絶対にここから復刊はないです(なぜわかるのかって? それは云えません.Time will tell.というやつです).もし,再復刊があるならば,別の出版社ということになります.だけど,この本の復刊を手掛けたクローバー出版の小田実紀編集長問い合わせるなど方法はないわけではないです.ついでに,この本自体も折角,小田さんが世に出しても全然売れなかった,という現実があるので,それをどう変えていくか(=少数であっても市場に生き残るにはなにをすればいいのか),という発想から始めないといけないわけです.

で,何が云いたかったか,というと,よく傲慢な著者が「文句を云うなら自分が書けば」という云い方に憤る人もいますが,学習者はそれに乗って本を書く必要はない(実は最近はそういう事態も起こってきています)ですが「よりまし」な著者を推すことはできますよ,という話です.で,「推す」ということの具体的なステップを考えないとものごとはいい方向には進まないし,文句を云うこと自体が目的でないならば具体的なステップを踏んでみたらいかがですか,という話です.