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Write to Do the Right Thing

I create things and write about them here as well as other stuff. Views are always mine.

How to get them revived そんなに簡単な話ではない

今回も少し英語とか英語教材の内容そのものではなく,出版そのものについての話を少しします.

さて,ぼくは内容そのものにはそれほど明るくないのですが,自分が関わった本の担当編集者だった人が別の著者さんと作った本で割と売れた本があります. 

超低速メソッド英語発音トレーニング (CDブック)

超低速メソッド英語発音トレーニング (CDブック)

 

この本はただいま絶版中です.しかし,ぼくに入ってきた情報では,別の出版社から復刊されると聞いています. 

それでは,下の2冊の本はどうでしょうか.著者の先生はそれなりに知られた人です.だけれども,今のところはぼくが知る限り,これらの本の復刊はありません.

口を鍛える句動詞体得英作文トレーニング

口を鍛える句動詞体得英作文トレーニング

 
口を鍛えるフレーズ連結英作文トレーニング

口を鍛えるフレーズ連結英作文トレーニング

 

 復刊というのは,楽そうに見えて,以外とハードルが高いことがわかります.例の『復刊ドットコム』もすぐに本を出してくれるわけではありません.

ぼく自身は本作りに詳しいわけではないですが,なぜ大人数ではないにしても,まあ,コアな層が復刊を望んだら出せないのか,ということを少し考えてみます(ぼくは出版社に勤めているわけではないので,伝聞の組み合わせからの推測です.正確さは保証できません).

どこの業界にも約束事はあります.で,その約束事はどこまで妥当なのかはよくわかりません.ただ,その中にいる人にとっては大事なのでしょう.

で,出版においては,本の内容は著者に,デザインは出版社に帰属するのが原則とされています.このことは復刊を実現する上で結構意味を持ちます.

というのは,本来ならば,全く同じ内容の本を復刊するならば,本の内容に相当するPDFさえあれば,簡単に復刊できるはずです.でも,この業界ルールがある限り,それはできないわけです.

PDFからテキストに落として,デザインをし直すことになります.ここで,デザインは前のものと変わっていないといけない,という業界不文律があるようです(どこまで守られるのかは知りません).

で,テキストデータを著者が持っていれば,それを元に作ることができますが,テキストデータというのは,まあ,英語教材の場合,著者・編集者・ネイティヴ校正者・外部校正者がいじる前のものなので,それほど(出版直前のデータに較べて)できが良くない場合も度々です(テキストデータと出版直前のデータを較べるというのはかなり面倒な作業で著者自体が途中でやる気をなくすことも十分考えられます).

また,できればタイトルも変えたほうが,という考えの人も結構います.タイトルなんて重要ではなさそうですが,前の本に愛着のある読者をもれなく取り込むには重要な装置なのですが,これを手放さなければならないこともあります.

だから,結局,よほど売れた実績(あるいは復刊したら売れると見込み)がないと出版社はゴーサインを出さない.手間がかかるから,ということに落ち着きます.

で,ああ,例のこの本はどうなるのか,というと…

TOEIC TEST きほんのきほん

TOEIC TEST きほんのきほん

 

 別の出版社から復刊する予定です.タイトルはようやく2年以上かけて『きほんのきほん』という名前が定着してきたのですが,まあ,変わるかもしれませんね.ただ,そうなっても仕方ないかな,と思っています.英語タイトルのThe Basics of English for the TOEIC Testは(飾りのように見えるかもしれないけれども,この本をどう作ったかをシンプルに表しているので)そのまま残してくださいね,とお願いしたので,これは多分いけると思いますが… で,復刊できるのもかなり著者側が復刊しようと動いたからなのであって,そう簡単な話ではないですよ.

で,何が云いたいのか,というと,前も書いたことですが,復刊してほしいな,という本があり,本気で思っているなら,どういうステップを踏むのか,と考えないと,そう簡単にはうまくいかないはずです.で,今の所ぼくが知る限り,どうしても廃刊した本を復刊させたいという人にとって,それを実現させる一番簡単な方法は出版社を作ることだと書いておきます.