Write to Do the Right Thing

I create things and write about them here as well as other stuff. Views are always mine.

The bar is always set too high. ライティング本はなぜ難しいのか

 

英語ビジネスドキュメント・ライティングの技術

英語ビジネスドキュメント・ライティングの技術

 

そういえば,少し前にこの本にざっと目を通しました.不思議なことに(でもないのか),ライティングについての和書の参考書はたくさん出ています.で,大概それなりにいいことが書かれています.でも,正直云って,誤解を恐れずに云うならば一般的な英語学習者にオススメできる本はあまりありません.特に,初級者・中級者を考えると洋書をオススメしたくなります(どういう洋書がいいかは前に書いたと思うので書きません).

というのは,洋書の方が扱っている項目がきちんと学習者を見ているからです.和書の本はなんだかいたずらに難しいことが書かれていて,本当にこれができるんですか,と疑問に思うからです.洋書の本はセンテンスがまともに書けないレヴェルの人にライティングをするためのプログラムをしっかり組んでいるものがそんなたくさんではないですけれども,探せばあります.ただ,残念ながら,洋書は基本的に教室使用を前提としているので,モデルを教えるためのきちんとしたサンプルが入っていないこともあります.和書はその点はサンプルが入っています(そのサンプルの制度については今回は触れないことにします).

そういう本がある教室でテキスト採用されても,その良さが学習者に届かないこともあります.というのは,先生によっては,そのテキストがうまく組んであることが見えなくて,「この子たちはセンテンスが書けないから」とテキストに取り上げている文法の整理に沿って,センテンスを生み出すレッスンを組めばいいものを自分のお気に入りの5文型と品詞分類法に沿った補助教材を配り始めてテキストは無視される流れに進むことがよくあるからです.そして,「自己表現」はおろか,センテンスレヴェルでさえ,学習者が自分の力で英語を生み出す,という作業から程遠い方向に行くのは,個人的にはどうかと思います(ここでは,「ライティング」なり発信をcourse objectivesのひとつとしている教室を前提として,ものを云っています.ぼくはそれなりにKrashenを評価しているので,アウトプットの基盤にはインプットがあると思っています.ただ,アウトプットをする,と看板を掲げたクラスでインプットのみを展開していくのは学習効果上の問題よりも教育サーヴィスのあり方を考えると誤りだという考えです).

さて,話が逸れてきました.で,考えているのは,もっと下のレヴェルを意識したライティングの本です.

即戦力がつく英文ライティング

即戦力がつく英文ライティング

 

 したがって,ベストセラーである日向清人先生のライティング本が難しくて,という人のための本です.で,それを共著で書くことを少しずつ進めています.他の企画があるし,優秀な共著者の先生(ぼくは全然優秀ではないので原稿を整理していくだけです)も忙しいので,どのぐらいの時期に出せるかわかりませんが,まあ,来年には,というところでしょうか.

「センテンスが書けないと,パラグラフは書けない」というのをハードルを上げてしまう理由にしない本を書くのが目的です.ただ,paragraph writingの本ではないです.したがって,大学受験の英作文にはおそらくまるで役に立たないし,すぐには英検・TOEICTOEFLのライティングタスクに即効性があるものにはならないはずです.ここに書いてもおそらく無駄なくらいターゲット層も違います.ジャンルはともかく「英語学習界隈」にいる英語学習者や英語の先生はまず買わない本なので(多分,『スピーキングルールブック』が気に入った人はこの本には興味を示さないでしょう.そういう人はじきに出る『スピーキングルールブック』の姉妹編を買ってください←おい).

ということで,期待せずに待っていてください(と書いても,この本が出て買う人はこのブログは読まない…).