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Write to Do the Right Thing

I create things and write about them here as well as other stuff. Views are always mine.

Starting with Why Again なぜ「つながり」や「まとまり」が重要なのか

 

英語スピーキングルールブック−論理を学び表現力を養う

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 一般的に英会話というのは軽く見られます.よくある英会話に対する批判に「あんなの決まり切ったフレーズ集を覚えるだけで中身がない」というようなのがあります.会話はそんなにやさしいものではないし,では,日常会話で

「あら,山田くん,久しぶり」

「久しぶり.佐藤くん.ところで,この前議論していた課題があったじゃない」

「ああ,東ヨーロッパの民主化がどうなったかという話題だったよね.あれは,多くの日本人が真剣に話さなければいけない話題だよね.よし,今から話し合おうじゃないか」

とかやり出したらむしろその人の言語感覚を疑うわけで,大概,「会話は軽い,読み地中心の知的な英語を日本人は学ぶべき」という人は知的でもないし,下手すると英語を読むのも苦手だったりします(「会話が大切」という人が知的と云っている訳ではありません).

少し横道にそれましたが,悪名高き英語学校であれ,「フレーズ集の暗記」に時間を割く英語教室はないと思います.「フレーズ暗記」自体は,日本で売られている英会話本がそうなっただけの話であり,会話を学ぶこと=フレーズを覚えること,と考えているスピーキングの指導者・学習者はむしろそんなにいないと思います.

ただ,「フレーズ暗記」というのをある特定の文脈(context)で使われる決まり文句という考え方をすると色々考えさせる問題も出てきます.英語学習,広く考えてことばの学習においてある表現がどのように使われているかを意識するのはとても大事なことだからです.TOEICですら文脈を抑えて解く問題が増えているのですから… 

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でも,実際のところ,あるひとつの表現が全く同じように使えることはあまりありません.似たような文脈自体はあるのですが.そこの難しさから逃げるようにして生まれるのが,抽象的な文構造理解で全てのカタをつけてしまうという話になるのではないでしょうか.

「つながり」と「まとまり」という考え方は,完全なひとつひとつの文脈として捉える考え方と,抽象的にone sentenceの抽象的な文構造にスポットを当てる考え方の中間ぐらいにあります.全てのテクストをそれぞれ違うと捉えると文章全体の構造を追うなんて無理だから,テクストタイプ(英語では普通text typesと複数になります)に分けたり,複数のセンテンスの関係もいくつかのパターン化します.そうせざるを得ないからです.でも,そんなのどうでもいいよ,と考える人が多数派であることはよくわかる気がします.少し,抽象化してあるんだけれども,応用できて自分で使いこなせる感じではないからだし,できるにはセンテンスがある程度自分で作れることが要求されることがあるからです.

…という問題があるので,なかなか『スピーキングルールブック』後も「つながり」「まとまり」を追いかけるのは「ろくに本を読まない英語教師」(いや,ぼくは英語教師じゃないんだけどね)ぐらいなのかもしれません. といいながらも,今年はまた本を出していきます.それも「つながり」「まとまり」の本を.

ただ,個人的に云えば,「つながり」「まとまり」はどうでもよくて,話し言葉の英語を軽く扱われること,文法と単語を学べば英語ができるようになるという思い込みの2つが減っていくほうがいいような気はするのですが.でも,ぼく個人は自分の本が売れさえすればいいです.仕事なので.