Write to Do the Right Thing

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ひとりでもできるスピーキング学習法

ビジネス英会話のプロがやっているシンプル英語学習法 [単行本(ソフトカバー)] / 酒井 穣 (著); PHP研究所 (刊) ビジネス英会話のプロがやっているシンプル英語学習法 [単行本(ソフトカバー)] / 酒井 穣 ... この前の記事(↓)で,従来のような小難しい文法ではなく,なんとか英文を作り出す方法を述べた優れた本を紹介しました.さて,そこで文をなんとか作れるようになったら,ぜひやってほしいのが,定期的に一定時間,自分の考えたことを英語にして,そしてできれば実際口を動かして云ってみることです.相手はいりません.いや,いるに越したことはないですけど,いなくてもひとり言をするだけで充分なスピーキングの練習になります. さて,そのひとり言をするという学習法は白井恭弘さんというSLA(Second Language Acquisition,第2言語習得理論)の専門家も確か述べていたように記憶していますが,専門家になるわけでもない英語学習者の人にぜひ読んでもらいたいのは上(↑)の酒井穣さんの『ビジネス英会話のプロがやっているシンプル英語学習法』です.この本はかつて『英会話ヒトリゴト学習法』というタイトルで呼ばれていた本でそのときにも関係する記事を何度か書きました.今回,その本が大幅に加筆・修正されるということでタイトルが変わって発売されたようです.個人的には最初のタイトルのほうが気に入っているのですが…… つくづく最近思うのは,言語学者や英語講師は英語の専門家ということにされてしまい,あまりその人が学習者にアドヴァイスしてもなんだか説得力がないんですね.「もともと出来る人に云われても」ということになってしまう(でも,本当の本当のことを書いてしまうと,英語の先生の多くは英語ができないから,英語の先生になったという人も少なくないです.ぼくもその口です……).実際に英語を普通に使っている人がそこにいたるまでにどのようにスピーキング力をはじめとする英語力をものにしたか,というのは普通の学習者が知りたいことでしょう.実際,内容そのもののすばらしさに加えて,この本は著者の読ませる筆致に感心します. ところで,ひとり言でスピーキングの練習をする場合,間違えても直してくれないじゃないか,とか突っ込みをするひとがいると思うので,それについては先にぼくのほうでも補足しておきます. ①充分なインプットを行なっていれば,別にアウトプットの時に間違っても問題ない 正しい英語で書かれたものを読んだり,聴いたりしていれば,間違いの数はしだいに減っていきます.また,アウトプットをすることでインプットにも注意が向き,「ああ,ネイティヴはこういう云い方をするんだな」「よくこの文法事項,自分でしゃべってみると間違うなあ,今度は間違えないようにしよう」などと正確さに対する意識も高まるので心配する必要もありません. ②ネイティヴ(に近い上級者)と話しているときでも意味が通じる限り,誰も,文法や語の使い方の間違いなんか直してくれない こんな会話をあなたがネイティヴとするとしたらいやですよね…… ネイティヴが英会話の先生でない限り,意味が分かっていれば,間違いには普通気づかないし,気づいても流して内容を中心にした会話をするはずです.
You: I think that Takako love me. NS: You mean, Takako loves you? You: Oh, sorry. Takako love me. NS: That's right. Good. Okay, why do you think she loves you? You: Her eye is different. You know, when she looks at me, I always find a small heart in her eye. NS: Wait, wait... She has two eyes, right? Then, it's kind of strange for her to have only one of her eyes show affection for you. You: Oh, yeah. Her eyes. Sorry, sorry...
③どうしても,正確さが気になるならば,自分のひとり言を録音してチェックしたり,同じ内容を(時間を短くして)複数回云う練習をすればいい ある内容についてひとり言で3分話してみる練習をしたとします.それを録音をしてチェックすれば,発音であれ,文法であれ,語の選択であれ,間違いに気づくことがあります. また,もう1度,まったく同じ内容について,2分45秒なり,2分半で云ってみれば間違いの数を減らし,またかんだり,つっかえたりする回数を減らして,すなわち流暢に話すことができるようになります. 自律的英語学習者になるということはself-checkができることでもありますから,このような練習をすれば,自分の英語力・英語学習を管理することもでき一石二鳥です. というわけで,ひとり言を英語で云う勉強自体にはデメリットはなにもないんですね.この方法は初級者から上級者問わず誰でもできるので上の本をよく読んですぐにでも始めることをおすすめします. かなりの初級者で簡単な文を作れない人はこの前紹介した田地野彰さんの本も並行して読んでください.